さて前回は、トレード用PC障害対策の記事を書き、「MT4用EA実行環境構築」シリーズが終わったところまででした。これで最初の本番稼動開始までの奮闘記事は終わり。なので今回からは、次のEA開発に向けた奮闘が始まるのです。今回は、今後どういう取組みをするのか、という大枠の予定を書く事に。
現在運用中のEAは、ある意味適当に仮説を立ててルールを決めたら、たまたま堅牢性評価で合格してしまった状態。収益性や安定性は良いとは言えないものの、まずは一つのEAを運用開始するという事に向けて取り組んできた。検証方法はとりあえずは確立したので、次に開発したシステムがダメダメだったとしても、検証する事でダメだったら解る。
しかし、 ルールを決めるのに、適当な思いつきでいいのかという・・・
#一時期は発注と決済を個別評価してあとで合体、みたいな事もしたけど意味なかったし・・・
ともかく、まずやりたい事を纏めてみた。
【やりたい事】
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目指す方向は、以下のブログで検証されている様なイメージ。
つまり、「複数システム」×「複数通貨ペア」で分散してトレードをする。
具体的には、5%×3システムで、最大同時リスクを資金の15%を目安にする。
#今運用中のシステムは最大4%にしているけど、いづれ5%にするかも。 ワイルドだろぉ?
なので、後2つぐらいはシステムを作るつもり。
分散する意図は幾つかあるけど、以下のブログが自分的には決定打。
そこで、以下の様な発想で考えた。
●発想の流れ
市場は(何かが)常に変化している
(と、本には書いてあるし、違和感も無い)
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システムも市場の変化に追従しなければならない
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今回は「定期的な最適化」で対応
(他には、システムそのものが動的に振る舞いを変える方法もあるけど)
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「定期的な最適化」の有効性には疑問も
(最適化期間とか最適化間隔とかの決め方が弱点だし、カーブフィッティング要素でもある)
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「レジーム・スイッチングモデル」という、状況に応じてシステムを変更する方法もある
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現在の状況を分類できたとしても、先の事なんてわかんないじゃないか
↓
どうせ先の事なんてわからないんだったら、異なる状態を想定したシステムで分散すれば?
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でも個々のシステムを市場変化への追従も必要だと思うので「定期的な最適化」も併用しよう
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さて、次のシステムを考える際、以下のブログ記事が一つのとっかかりになった。
つまり、このブログ記事で紹介されている「クオンツトレーディング入門」という書籍で書かれている事の一つとして、「そもそも大枠の戦略にそんなにバリエーション無いでしょ?」という点。
実際この本、購入して読みましたよ・・・・
今運用中のシステムは、上記書籍の分類で言うと、「価格データ」を入力とした「中期」の「トレンド」現象を捉える「絶対賭け」システム(※)で、「FX」という「流動性の高い商品」をターゲットにしている。なので別システム開発を考える時、同じタイプを考えても意味が無いので、別のタイプから選ぶ必要がある。
※賭け構造:どういった方法で予測を行うかどうか
絶対賭け構造:商品そのものを予測する賭け構造
相対賭け構造:他の商品との比較によって予測する賭け構造
ここまでの大枠の話は、特に迷いも無い。
しかしだ。
こんな大きなレベルを決めたとしても、
トレード・ルールをどうやって決めていくのかが、
まるで決まっていない。
そんな折、またしても同じブログから刺激受ける。
【刺激を受けたブログ記事】
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全て同じブログですが、以下の記事はコメント欄も含めて、いい刺激をもらえます。
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具体的な事はともかく、
「考えているレベルが違う!」
というのが第一印象。
そういや、そもそも戦略を論理立てて考えてなかったな~(汗)
【次は何をするか】
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次にどうやってシステムを作るかを考えた結果、本職でもあるコンピュータ・システム開発手順を参考にしてみる事にした。コンピュータ・システムを開発するときは概ね以下の手順になる。
具体的には、大枠の戦略から詳細化していき、トレードルールに落とし込むという、実はどうって事無い話。
●開発の流れ
上流工程 : 要件定義 → 基本設計 → 概要設計 → 詳細設計 → プログラム
下流工程 : → 単体テスト → 結合テスト → 総合テスト → 受入れテスト
今までは、上記で言うところの「下流工程」である「テスト」を重点的に実施してきて手順も固めてきた。でも「上流工程」はいい加減な感じ。なので今回からは、上記で言う「上流工程」の手順を真面目に考えようという話。
そしてシステム開発における品質確保の原理原則として、各工程で「正しいインプットを元に正しい手順をえないと、正しいアウトプットにならない」という考え方を踏襲してみる。
なので当面は、何をインプットとして、どんな作業をし、何をアウトプットとするのかを大枠でもいいから決めていく。もしかしたら、何かが見えてくるかもしれない。
という事で次の取組みは、前述で言う「上流工程」の作業手順を検討すること。
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そんな折、いろんなブログ等を徘徊していると、出てくる出てくる知らない単語達。
時系列分析?
多変量解析?
ナッシュ均衡?
ベイズ?
フラクタル?
勉強する事いっぱいだ(涙)
#今回はFXブログに見えたかな・・・・
そして、「FXシステムトレード初心者奮闘記」は他力本願な内容で、「戦略検討」シリーズが始まり、次はトレードルールを決める大枠の手順を検討する様子に進むのでした。
#今ライブ口座で動作中のEA君、口座残高が投入資金+6%→+2%に減少・・と、とりあえずまだプラスだけど。。
お邪魔します。
返信削除私も書籍の中では「クオンツトレーディング入門」を一番参考にしています。
私もこの書籍を参考にして、
①価格データ/トレンド/高頻度/絶対賭/高流動性
②価格データ/回帰/高頻度/絶対賭/高流動性
③価格データ/回帰/短期/相対賭/高流動性
④ファンダメ/トレンド/短期/絶対賭/高流動性
・・・を複合して使っています。
資金がもう少しあったら相対賭けのモデルを増やしたいなぁ、と考えています。
【旧ブログから転記】
※ このコメントは、旧ブログで頂いたコメントを、ブログ筆者が転記したものです。
jukun様
返信削除コメントありがとうございます!
やはり、こういう次元で異なる基本戦略を組み合わせているんですね~
どんなシステムを組み合わせているのかを並べていく事で、大局的に物事を見れるという事が実感できました。
#「期間」毎にトレンドと回帰を組み合わせていってる点が参考になります!
私は今の所、「ファンダメ」については知識的問題と、プログラムでの全自動を考えた時の仕組み(※)が難しそうで、まだ候補に挙げれそうにないです。。
※たとえば、どこかのサイトから指標を自動取得する云々等
#私はまだ「クオンツトレーディング入門」の真価を捉え切れてなさそうです(涙) 成長して次読んだ時にはまた印象が変わるんでしょうね(笑)
【旧ブログから転記】
※ このコメントは、旧ブログのコメントを、ブログ筆者が転記したものです。
>あははさん
返信削除資金量や時間枠で異なるとは思いますが、為替や商品だとファンダメンタルデータは無理に使わなくても問題ないと思っています。
ただ、株式では価格データとファンダメンタルデータを組み合わせたほうが有利になるモデルが私の場合は作りやすいです。株式だと「どの銘柄群」を「いつ売買するか」が重要で、「どの銘柄群を」のところにファンダメンタルデータを使って、「いつ売買するか」のところに価格データを使うイメージでモデルを作成しています。
私は覚えが悪いので1.2回読んだだけでは頭に入らず、「クオンツトレーディング入門」は少なくとも10回は読み直していますが、読むたびに新たな発見がありました(笑)
今後ともよろしくお願いいたします。
【旧ブログから転記】
※ このコメントは、旧ブログで頂いたコメントを、ブログ筆者が転記したものです。