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2014/06/12

具体的な最適化手法(1) 目的関数



(2014/6/25 19:20 計算式修正)
さて前回は、システム評価・最適化をマネージメントに絡めて考察しました。  今回は、その考察結果を元に、最適化やシステム評価(≒パフォーマンス評価)の具体的な手法について書いてみます。



1.おさらい


前回、資産の最大化を目指す「目的関数(≒パフォーマンス評価方法)」として、「オプティマルfにおける幾何平均」がよい、と考えましたが、付随して配慮すべき点もありましたので、どういったシステムを良い、と考えるのかを、一旦整理します。


  ■ 目的関数の特性

  1. オプティマルfにおける幾何平均が高いほどよい
  2. 同じ「オプティマルfにおける幾何平均」であれば、オプティマルfは低いほどよい
  3. 「オプティマルfにおける幾何平均」÷オプティマルfが同じでも、「オプティマルfにおける幾何平均」が高いほどよい
「オプティマルf」については、過去ブログ記事の「ロット数を決める方法(資金管理)について」を参照ください。 この記事での、複利運用で資産を最大化するリスク量(初期リスク%)が、「オプティマルf」です。 (リスク量が一定以上大きくなると、リターンが減少していきます)



2.目的関数の計算式


評価値(年率オプティマルfレシオ) =
 平方根[ { (オプティマルfにおける複利年率+100%)^2-1 } ÷ オプティマルf ]   (式1)
(2014/6/25 計算式修正)

ずばり、これがいいのではないか、と思っています。  例えば、オプティマルfが初期リスク10%で、その時の複利年率が+30%であった場合は、以下の様に計算されます。


   評価値 = 平方根[ {(30%+100%)^2-1} ÷ 10% ]
         = 平方根[ { (0.3+1)^2-1 } ÷ 0.1 ]
         = 平方根[ (1.3^2-1) ÷ 0.1 ] (2014/9/27 修正)
         = 平方根(0.69÷0.1) (2014/9/27 修正)
         = 2.6268 (2014/9/27 修正)


便宜上、この目的関数(パフォーマンス評価指標)を命名したいので、「年率オプティマルfレシオ」(略してAROFレシオ:Annual rate at Optimal-f Ratio、あろっふれしお?
)という名前にしてみました(笑)    

最適化の為だけの評価であれば、同一期間のパフォーマンスを比較できればよいので、以下の計算式でも問題ないと思います。 自分が最近見直した最適化作業では、簡便的にこの式を使っています。
#むしろ、下記(式2)が先に思いついて、ブログを書きながら、前述の(式1)に変形させた、といった流れです(笑)


   評価値(T2OFレシオ) = (最終資産倍率^2-1) ÷ オプティマルf   (式2)
   (2014/6/25 計算式修正)

さきほどと同じ条件で、かつ、検証結果が3年分の評価結果だとすると、評価値は以下の様になります。

   評価値 = {( 1.3倍/年^3年 )^2 -1} ÷0.3
         = (2.197^2-1) ÷ 0.3
         = (4.8268-1) ÷ 0.3 
         = 12.756

ついでにこれも、「T2OFレシオ」(TWR^2 at Optimal-f Ratio)と、命名しました(笑)



3.計算式の背景


もし条件が「オプティマルfにおける幾何平均」であれば話は簡単なのですが、冒頭「目的関数の特性」にある、他の2つの条件を表現する必要があります。  単純に考えると、「幾何平均÷オプティマルf」が思いついたのですが、3番目の条件を満たせなくなります。

なので、倍率で表現した「幾何平均」を2乗すれば、条件をクリアできる、と思いついたわけです。 要は、前述の(式2)です。
#幾何平均が「+10%」であれば、1.1を2乗する

そして、(式2)を、もうちょっと意味がありそうな値として年率換算し、平方根をとることで、レベルをあわせ、(式1)に変形しました。 

「じゃあ、2乗じゃなくて、3乗や1.5乗じゃだめなのか?」 という疑問も、当然湧いてくると思うのですが、ダメな理由は何も思いつきません(笑)



4.考察


このパフォーマンス評価方法の欠点は、期待値がマイナスのシステムを評価できない点にあります。  これは、そもそも「オプティマルf」を求める際、期待値がマイナスだと、オプティマルfはゼロ(つまりトレードしない)がベストですので、実質的にオプティマルfが求まらないためです。

あと、「オプティマルf」を求めるのが面倒、という欠点もあります。  エクセルであれば「ソルバー」を使えば、簡単に求まります。  プログラムで求める場合は、「2分探索木」のアルゴリズムを使って、任意に決めた一定レベルの精度にたどり着くまで計算する、という方法があり、私はそうしています。

ちなみに、「オプティマルfなんて、ケリーの公式で簡単に求まるじゃないか」という意見もありそうですが、「ラルフ・ビンスの資金管理大全」では、以下の様に、実質的に否定されています。


「 利益が常に同額でないとき、かつ/または、損失が常に同額でないときにはケリーの公式は適用できない。 適用しても正しいオプティマルfの値は得られない。 」 (「ラルフ・ビンスの資金管理大全」より)

なので、裏をかえすと、固定値幅でTP/SLを指定して、他に決済ルールが無い場合は、「ケリーの公式」が使えるという事だと思います。



5.最後に


ここまでで、前回ブログ記事でいう「資産を最大化してくれるか?」という観点で評価するための、目的関数の計算方法について書いてきました。  つまり、パラメータ値の最適化時は、この「年率オプティマルfレシオ」(もしくはT2OFレシオ)が最大になるパラメータ値を選ぶ事になります。 

ただし実際には、「堅牢なパラメータ値か?(局所解に陥っていないか?)」という配慮も必要になり、その取組みが、オーバー・フィッティングを避けれるかどうかを左右するのだと思います。

次回は、この方法を具体的に書いてみたいと思います。 たぶん(笑)




ではでは~



2014/06/09

システム評価・最適化とマネージメント



さて、前回は「ポートフォリオのリスク配分」というテーマで、「ラルフ・ビンスの資金管理大全」という書籍で紹介されていた、新たなモデルについて書きました。

今回は、パラメータ(たとえば移動平均線の期間とか)の最適化の目的関数(≒システム評価方法)とマネージメントの関係について書いてみたいと思います。


1.考察のキッカケ


今まで、(移動平均線の計算期間とかの)パラメータ最適化の時の目的関数について、いろいろ試行錯誤をして、幾つかの計算式(例えばシャープレシオとか)の候補の中から、実際にウォークフォワードテストをしてみて上手くいきそうな目的関数を選んで、使っていました。

ただ、なぜその計算式で上手くいくと思うのか、なぜ良いと思うのか、という点で、実は悶々としていて、今一歩確信を持てなかったのも事実です。

しかし、「ラルフ・ビンスの資金管理大全」を読んでいると、以下の様な記述をキッカケに、頭の中がスッキリしました。




「 オプティマルfにおける幾何平均が大きいほど、またオプティマルfが小さいほど優れたシステムである 」 (「ラルフ・ビンスの資金管理大全」より)



2.サンプル・データで比較



今まで、資産曲線は滑らかに右肩上がりなのが良い、と考えてきました。 なので、「最適化の目的関数」を検討する際も、この「滑らかさ」と「収益性」のバランスを表現できそうな計算式を、候補に挙げてきました。 ただ、資産曲線の滑らかさを目指す理由は、リスク量を増やすと、それだけリターンも増えるし、増やしやすい、という事なのだと思います。


さて、前述の「オプティマルfにおける幾何平均」を目的関数にするとどうなるのか、という話しです。  私が最初に思ったことは、「一部の偶然で極端なリターンがあったら、過大評価されるんじゃないのか?」 というものでした。

そこで、幾何平均が同じ2つのサンプル・データを使って、比較してみました。  システムAは「1.1と1/1.1のデータが8回に、2が一つで、都合17トレード」、システムBは「(2*1.1)^(1/16)が16トレード分と、1/1.1が1トレード」 です。






2つとも同じ幾何平均ですが、見た目、あきらかに「システムB」の方がいいでしょう(笑)

実際、それぞれのオプティマルf(資産を最大にする初期リスク%)を求めて、資産曲線を作ってみると、雲泥の差が生じるのが解ります。





みた目からして資産曲線が滑らかな「システムB」の方が、リスク量を増やした場合の効果を得やすく、リスク量を高くできた(オプティマルfが高い)結果、幾何平均(≒収益)がとても良くなる、という事だと思います。

つまり、「オプティマルfにおける幾何平均」を評価することは、資産曲線の滑らかさを評価する事にもなる、という事だと思いましたし、これこそが目的関数であるべきだと、今までモヤモヤしていた事が、とてもスッキリしました。


3.目的関数に関する考察1



けっきょく冒頭にも書いた事の繰り返しになってしまうのですが、システムを評価(もしくはパラメータ最適化)するには、どんな目的関数がよいのか? という点に関する考察です。

資産曲線が滑らかで、リスク・リワードが良いシステムを高く評価するのが良い、という事の目的は、資産を最大化する事ができるシステムを識別する、という事だと思うので、結局、資産を最大化させる、「オプティマルfにおける幾何平均が高いほど良い」という観点に帰着するのだと思います。

ただ冒頭で引用紹介したとおり、同じ幾何平均だと、オプティマルfは小さい方がよい、という条件はつくのですが。。  あと、「幾何平均÷オプティマルf」が同じだった場合だと、幾何平均が高い方がいいのだと思います。

なので、システム評価・最適化では、資産の最大化を目指すので、結局、マネージメントと表裏一体なんだなぁ~と思った事が、今回、書きたかった点のひとつです。



4.目的関数に関する考察2



じゃぁ、他のシステム評価方法(≒目的関数)は無意味なのか? という疑問が沸くと思うのですが、私は以下の様に整理してみました。

パラメータ最適化の目的関数(≒システム評価方法)を検討するにあたっては、結局、以下の3つぐらいの観点があって、それらを分けて考える必要があるな、と思いました。


 ■ 目的関数(≒システム評価方法)の観点

  1. 資産を最大化してくれるか?
  2. (自分が気にしている)リスクに対してリワードがよいか?
  3. 堅牢なパラメータ値か?(局所解に陥っていないか?)


つまり、色々な評価方法があるけど、どの観点を評価しているのか? というのを見極める必要があるのだと思います。

そして、上記「1.」の観点については、複利で運用するのであれば、「オプティマルfにおける幾何平均」がベストだと思いました。 
#前述の通り、もう少し配慮すべき事はありますが

上記「2.」は、結局、自分の主観的な好みを定量的に表現してくれるか?という事になるのではないか、と思います。 なので、資産の最大化だけを目指すのであれば、考えなくていいのかもしれません。 要は、主観的な、自分好みの資産曲線の美しさ、という観点です。 

上記「3.」の観点については、パラメータ最適化の際は「1.」に、もう一工夫が必要な観点だと思います。 ただ、それは「オプティマルfにおける幾何平均」が最大になる事を期待しての、目的関数における工夫である方がいいんじゃないかなぁ、って思っています。




いろいろ取り留めの無い事を書きましたが、今の所は「こう考えて整理したらスッキリした~」という事なので、生暖かく見守って頂ければ幸いですm(__)m



ではでは~


2011/10/08

初本番に向けて - 見直したWF分析工程手順でのパフォーマンスはどうなったの?



さて前回は、「ウォークフォワード分析」工程で目的関数/最適化期間/WF期間を選択する手順を見直し後の実施結果から、ポートフォリオに組み込める通貨ペアの対象を絞り込んだ結果と、新手順で必要になった「ブートストラップ法」による検証ツール公開のお知らせについても書きました。
今回は、「ウォークフォワード分析」工程の手順を変更したことで、パフォーマンスがどう変化したのかという事と、通貨ペアをポートフォリオに組み込む比率を決める新たな取り組みについて書いてみたいと思います。

【今回のお題】
-------------------------
1.パフォーマンスの通貨ペア間相関関係
2.全通貨ペアパフォーマンス比較
3.前回と同じポートフォリオでのパフォーマンス比較
4.ポートフォリオ組み込み比率の新たな取組み
-------------------------

まずは、今回の「ウォークフォワード分析」工程手順見直しによって、パフォーマンスの通貨ペア間の相関関係の変化についてです。

【パフォーマンスの通貨ペア間相関関係】
-----------------------------
さて、さっそく手順見直し前後の通貨ペア間のパフォーマンス相関係数を比較してみた。

●前回の結果
●今回の結果
●状況
 今回のポートフォリオの中心である、GBPJPY / USDJPY / USDCHFを中心に見てみると、
 以下の雰囲気。
 ・一番主軸のGBPJPYとUSDJPYの相関係数が0.2を上回って、「弱い相関関係」にな
  ってしまったという痛い状況。主軸の2通貨ペアでの分散効果が薄い。。
 ・二番手の結果だった、USDCHFは、GBPJPY/USDJPY両方と相関関係はほぼない。
 ・GBPJPY / USDJPY / USDCHFのどれとも相関関係が低いのは前回と同じくAUDUSDだけ。
 
 なので、ポートフォリオ組み込み対象は前回と同じで、GBPJPY / USDJPY / USDCHF 
 / AUDUSDの4つ。
-----------------------------

さて次は、全通貨ペアで初期リスクを1%とした場合のパフォーマンス比較。

【全通貨ペアパフォーマンス比較】
-----------------------------
今回も、手順見直し前後で比較。

●前回の結果
●今回の結果
●状況
  収益性が悪化しただけじゃなく、左から2列目にある資金残高曲線の安定性の指標
  もほとんど悪化。ドローダウンも悪化。。。
-----------------------------

さて、次は前回と同じポートフォリオでのパフォーマンス比較。
組み込み比率も同じにしてみた。

【前回と同じポートフォリオでのパフォーマンス比較】
-----------------------------
組み込み比率は、前回のトレード・プランと同じ。同じにしたのは、
やはり、GBPJPY / USDJPYが主軸で、次点でUSDCHF。そして相関係数がこれらと
低いのはAUDUSDという点が同じなので。

●前回の結果
●今回の結果 
●状況
  今回も収益性が悪化しただけじゃなく、左から2列目にある資金残高曲線の安定性の指標
  もほとんど悪化。ドローダウンも悪化。。。
-----------------------------

次は、今回の場合のよさげな組み込み比率を求めて見た。

【ポートフォリオ組み込み比率の新たな取組み】
----------------------------
今までちょっと手を抜き気味だった通貨ペア毎の初期リスク比率。
今までは、主軸の2通貨ペアは同じ比率にして、補助的な2通貨ペアとの比率だけを変更してた。
そして2つの通貨ペアでリスクに応じた初期リスク比率を、「効率的フロンティア」を元に求めていて、計算にはリターン/リスク/相関係数を使用。

今回は、4通貨ペア全てで、「現代ポートフォリオ理論」を元に違う初期リスクを求めて見た。
#参考にした書籍は、「使える売買システム判別法」。

そして、通貨ペアのリスクとリターンは、実測値そのままを使って、リターンは年間利益、リスクは最大ドローダウン。これを、Excelのソルバーという機能を使えば、いろんなパターンを自動で試してくれて、一番良い比率を求める事ができる。

●Excelソルバーでの計算方法
 1.リターンが最大になる組合せを求める
   計算式は、各通貨ペアのリターンに比率を掛けた値を全て足した値。
 2.リスクが、最小になる様に
   計算式は、各通貨ペアのリスクを二乗した値を全て足して、平方根した値。

これを、実施してみると以下の様な結果に。
#計算式に相関係数がない。。。いいのかなぁ。。。

●Excelソルバーでの結果
 さすがに、比率が細かすぎるので、5%刻みの裁量で丸めて見た。
 
●丸めて見た結果
 素朴な疑問は、この比率が堅牢なのかどうなのかを判断できてない点。
 でも、感覚的には符号付R2乗シャープレシオが高い順に比率が高くなっているので、
 なんとなくだけど、納得できる感じ。
 
●比率を丸めた結果のパフォーマンス
 ドローダウンは若干大きくなったものの、収益性も安定性も向上した。
 それでも、ドローダウンが大きいのが気になるところ。。
 #実測値で14%という結果。前回は10%以内に収まっていた。。
 
 それでも前回よりも収益性/安定性共に悪化。
----------------------------

結局今回判ったのは、トータルで同じリスクを取った場合、収益性も安定性も、どうやっても前回の結果より悪化してるという事。
これが、最適化の目的関数/期間、WF期間の選定方法が悪いのか、堅牢性向上により実力に近づいた結果なのか。。。







多分後者でしょ。。




ご意見お待ちしておりますm(__)m






そして、今回の「パフォーマンス分析」はこの程度にして「FXシステムトレード初心者奮闘記」は、「ウォークフォワード分析」工程でのアウトサンプル評価の検討/考察に進むのでした。
#またMT4用EAのバグ発見。今度はデモ口座期限切れ時周りで影響度は小さいけど。。

2011/04/27

FXパフォーマンス評価時代 - 相関関係+ここまでの振り返りと今後について



さて前回は、 通貨ペア間の損益に相関関係に大きな変化が無く、リスクレベルさえ落とせば使えそうなシステムになったと判断したところまで話しました。
今回は、通貨ペア間の相関関係についての考察と、本工程までの振り返り、課題整理についてです。

まずは前回の、素朴な疑問である、通貨ペア単位月間収益の相関関係についてもう少し調べて見た。

【通貨ペア単位月間収益の相関関係】 
-----------------------
そもそも、10年間の月間損益での通貨ペア間損益の相関関係から今回の通貨ペアの組み合わせにしたけど、それが本当にいいのか?という事。

まず、主軸の通貨ペアである、GBPJPYとUSDJPYを「メイン」
そして後から追加した通貨ペアである、AUDUSDとUSDCHFを「サブ」
と呼ぶことにして、「メイン」と「サブ」の10年間の月間損益相関係数を求めて見ると。

  メイン/サブ相関係数(10年間)=0.0036

なので、一般的と言われる弱い相関関係のレベル「0.20」と比較しても、全く相関関係は無い。

じゃぁ、10年間じゃなくて、もう少し短い期間だとどうなのかを見てみる。
以下のグラフは、過去2年間と4年間の相関係数を求め、1ヶ月単位の推移。

●相関係数推移
 
やはり、結構ブレがあって、過去2年間の相関係数高値を見てみると。
最高値は、2008年 3月(2006/ 4~ 2008/ 3)の「0.31」で、弱い相関関係。
二番手は、2006年10月(2004/11~2006/10)の「0.25」で、弱い相関関係。
過去4年間の相関係数でピークは、2008年10月(2004/11~2008/10)の「0.27」。

ちなみに、最大ドローダウンの日程と関係あるかどうか見てみる。

最大ドローダウン期間:2006/1/18~2008/1/12。
最大ドローダウンピーク日:2007/3/3

2年間の相関係数のピークが、最大ドローダウン時期と結構符合してて、「メイン」と「サブ」の月間損益の相関系が高くなるとドローダウンの可能性が高くなるという仮説が立てれるかも。

で、これを事前に検出できれば、ドローダウン軽減の処置が打てる事に。
毎月、過去2年間損益の相関係数が一般的に弱い相関係数と言われる「0.20」を超過した時に、トレードする「サブ」の通貨ペアを見直す事にすると、以下の時期に見直す事になる。

●相関係数「0.2」超過開始月
 ・2006年 6月(2004/7 - 2006/ 6)
 ・2008年 8月(2006/9 - 2008/ 8)
 ・2009年12月(2008/1 - 2009/12)

じゃあ、上記タイミングで見直したとして、利益を取り逃がす事は無いのか?という視点として、12ヶ月ローリングリターンでみた時のピーク(1万US$超過で山になっている点)を見てみると。

●12ヶ月ローリングリターンピーク
 ・2002年12月(2002/ 1 - 2002/12)
 ・2004年 4月(2003/ 5 - 2004/ 4)
 ・2008年 2月(2007/ 3 - 2008/ 2)
 ・2008年10月(2007/11 - 2008/10)
 ・2009年 9月(2008/10 - 2009/ 9)

結局、決め手は見つからず。。ガクッ。。。
救いは、近年は負の相関関係になっている点。しかも、中程度に有意な「-0.4」を下回っている点。
もし、相関関係で見直すとすると、2年間で中程度に有意な「+0.4」を上回ったときに考え直す事にしようかな。
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結論なしかよ。
 


【ここまでを振り返って】 
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前回は、「多市場多期間検証 」を終えたタイミングで、過去を振り返った記事 を書きました。
今回は、その後の「多市場多期間最適化 」/「ウォークフォワード分析 」/「パフォーマンス評価 」という3つの工程を実施してきたので、ここまでを一旦振り返って見たいと思います。

まず見てほしいのが、以下の「ウォークフォワード分析 」工程で作った表。

●ウォークフォワード分析サマリ

今回ここからまず、「ウォークフォワード分析」で合格した、GBPJPYとUSDJPYをまず選択して、その欠点を補完する意味で、不合格だったけど、相関関係の観点でAUDUSDとUSDCHFも選んだ。

で、素直に上記表を見ると、純益で見ても、PFで見ても、もっと成績がいい通貨ペアがあるのに、なぜそれを選ばなかったのか?という疑問。

で、「ウォークフォワード効率」って結局なんなんや?って事を考えたところ、市場変化に追従できるかどうかの尺度なのではないかと。

つまり、「多市場多期間最適化 」で最適化効果があって、「ウォークフォワード分析 」でウォークフォワード効率がいいということは、市場変化に追従しやすいということ。

なので、今思っているトレードシステムで必要な特性を整理すると。

●システムで必要な特性と、主な確認工程
 1.収益性 ・・・ 「予備検証」/「パフォーマンス評価 」
 2.堅牢性 ・・・ 「多市場多期間検証 」/「多市場多期間最適化 」
 3.安定性 ・・・ 「パフォーマンス評価 」
 4.市場変化への順応性 ・・・ 「多市場多期間最適化 」/「ウォークフォワード分析 」

今まで、上記「1.」~「3.」というのは意識していたけど、「4.」についての意識が希薄だった気がする。そして、各工程でいろんな評価項目を見ていたけど、もっと絞り込めるんじゃないかとも。
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さて、上記表を見て、次なる疑問として浮上するのは、「ウォークフォワード分析 」で不合格になったものの、WF効率も収益性も高い、GBPUSDをなぜ選ばなかったのか?という疑問。


【GBPUSDを選ばなかった理由】 
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発端は、GBPJPY/USDJPYと相関性が低い通貨ペアから選んだから。

ただ、前述の通り、相関性は結構流動的。実際問題結構悩ましいが、感覚的に言っても、以下の組み合わせを見たとき、GBPがらみが多くなってしまう点。そして、今予定している以下「1.」の通貨ペアの組合せの場合、北アメリカ、ヨーロッパ圏、アジア圏、オセアニア圏と満遍なく地域的に網羅できる点。
そして、GBPUSDを入れたものも含めると、以下の通貨ペアの組合せパターンが。

 ●他の通貨ペア組み合わせ例
  1.GBPJPY / USDJPY / AUDUSD / USDCHF
  2.GBPJPY / USDJPY / AUDUSD / GBPUSD
  3.GBPJPY / USDJPY / GBPUSD / USDCHF

そして、実際評価した結果、安定性が一番高かったから。

 ●通貨ペア組合せ比較

上記の表の通り、安定性を示す「シャープレシオ」/「Kレシオ」/「12ヶ月利益ウィンドウ率」/「リスク・リワード・レシオ」に関して、どれを取っても上記「1.」がベスト。かといって、収益性が悪かったら意味が無いので、収益性の観点として、「リワード・リスク比率」を見ても、上記「1.」がベスト。

そして、最大ドローダウンが一番低いのも「1.」。

次に、本当に最大ドローダウンが一番低いのが偶然なのかを見るために、過去記事で試した最大ドローダウン推定結果の比較を一覧化してみたのが以下の表。どの推定を試しても、通貨ペア組合せの「1.」が一番小さい結果。

 ●推定最大ドローダウン比較 
じゃあなぜ、そこまで安定性を重視するかと言うと、過去記事「理想系は何?そしてシストレへ 」で書いたとおり、資金残高曲線が安定していると、ポジションサイズを大きくする事ができ、結果、利益を大きくする事ができるという理由。
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という事で、色々比較検討した結果、相関係数が極端に上昇しない限り、前回記事の評価でも使った、「1.GBPJPY / USDJPY / AUDUSD / USDCHF」の組合せに決定。




つまり、「パフォーマンス評価 」工程完了! 


で、結局課題として残っているのは以下。

【残課題】 
-------------------------
1.リスクに対して、証拠金不足の懸念があることから、初期リスクの見直しが必要
2.全て同じ初期リスクとしているが、見直す必要は無いのか
3.実際このシステムでとるリスクレベルをどうするのか
4.異常検出の判定基準
-------------------------



つまり、トレーディング・プランが

残っているということ。
 


そして、さしたるオチもなく、「FXシステムトレード初心者奮闘記」は「パフォーマンス評価 」工程が完了し、「トレーディング・プラン」工程に入るのでした。
#MT4動作用のPC準備完了!今のところ収益以外は結構いい感じ。

2011/04/25

FXパフォーマンス評価時代 - 欠点の改善を試みる



さて前回は、 一通りのパフォーマンス評価の結果、不安定で、利益を上げる可能性が高くは無い事がわかったところまで話しました。今回はこの欠点を改善すべく、試行錯誤している様子を書いて見たいと思います。

さて、改善策の発端となったのは、「マーケットの魔術師 システムトレーダー編」に書かれていた、「パフォーマンスの良くない市場を追加することで、安定性が増す事がある」という文言。

なので、「多市場多期間最適化 」は合格したけど、「ウォークフォワード分析 」では不合格であった通貨ペアを、ポートフォリオに追加することで、資金残高曲線の安定性改善を試みることに。

ちなみに、評価は、既存データを再集計しただけ。

で、通貨ペアを追加するときに、収益が正の相関関係が有意だったら意味無いので、まずは10年間の月間トレード収益の相関係数を通貨ペア毎にマトリックスにしてみると。

【月間収益 相関係数】   
------------------------
------------------------

もともとポートフォリオにある、GBPJPYとUSDJPYと有意な相関が無いか、負の相関の通貨ペアを探すと、AUDUSDとUSDCHFが候補に。(有意な負の相関じゃないけど)

で、さっそく候補となった2通貨ペアを追加してみると、以下の様な結果に。

【新ポートフォリオ結果】 
------------------
売買ルール:「旧SmoothMADIシステム 」
対象通貨ペア:GBPJPY、USDJPY、AUDUSD、USDCHF
対象期間:2001年~2010年(10年間)
その他:ウォークフォワード期間でのデータ 
1.概略
2.資金残高曲線
3.年単位詳細
   →前回の結果 
------------------

【パフォーマンスの評価】 (評価方法詳細の記事 )
--------------------------------
1.他の投資との比較
  年率調整済みリターンは、エクスポージャを増やしたので当然改善。
  3.98% → 6.41%
  リワード・リスク比率(年間損益÷最大ドローダウン)も改善した
  ので、同じエクスポージャレベルにしても改善されているはず。
2.最大ドローダウンとリスク
  初期当初金額5万US$に対して、最大ドローダウンは9,386US$
  必要証拠金=2US$×4通貨ペア×1ロット(10万通貨ペア)×証拠金率4%
        +最大ドローダウン(9,386US$)×2
       =50,772US$
  さすがに証拠金不足。
  なので、1トレード辺りの初期リスク2%は減らす必要あり。
  (元々最終的には減らすつもりだったけど) 
3.リスク調整済みリターン
  6.41%だけど、初期リスク減らしたときにどうなるかかな?
4.リワード・リスク比率
   ガイドラインの3倍以上なので問題なし。
   前回の3.35→4.69に改善
5.「安定性」/「損益のパターン」
  純益は、以前と比較して滑らかになった印象が。
  ドローダウンは前回同様、時と共に改善傾向。
  最大連勝も最大連敗に関しては、前回とあまり変わらず。
  勝率に関しては、標準偏差が小さくなり改善。
--------------------------------

そして、その他評価を黙々と。。

【その他書籍での評価観点1】 (評価方法詳細の記事 )
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1.ProfitFactorは偶然なのか?
  偶然でありうるPFが、1.10に対して、1.22なので、
  前回と変わらず、問題なし。
2.母集団の損益平均値を「信頼区間推定」
  95%信頼区間下限値の最大値が8で、最終値が1。
  前回両方マイナスだったのが、両方プラスに改善し、
  「信頼区間推定」の条件クリア!!
3.最大ドローダウン予測
  以前の記事と同様のパターンを試した結果のうち、最大値は、
  「実測値×2」の、18,772US$。
  前回は、16,000US$だったので、悪化。
  最近思ったが、試したパターンのうち、最大値と最小値を
  除いた平均値で求めるというのも一つの手かも。
4.破産確率
  ・バルサラの破産確率表 :26.8%
  ・「売買システム入門 」掲載の表
     初期リスク単位の表:0~9.2%
     勝率毎に必要なペイオフレシオ:0%
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次いってみよ~

【その他書籍での評価観点2】 (評価方法詳細の記事 )
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5.安定性
  ・シャープレシオ
   ガイドラインの0.5に届かないものの、前回の0.16から0.19に改善。
   順位も11位→10位に上昇。
  ・Kレシオ 
   ガイドラインの2.0をクリアし、前回の1.99から3.82に大幅改善
  ・12ヶ月利益ウィンドウ率
   前回の「71.30%」 → 「84.26%」に改善。
   推定連敗年数も、「3.69年」 → 「2.49年」に改善
   「トレーディングシステム徹底比較」で利益が出たシステムのうち、上位半分に上昇!
  ・リスク・リワード・レシオ
   「0.98」→「1.88」に改善。
6.期待利益
  エクスポージャが倍(基本ドテンシステムなので)になったので、今回の期待利益を
  全て半分にして比較すると。
  前回:「1.49%」~「4.64%」
  今回:「2.21%」~「4.87%」
  つまり、期待利益も改善!!
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総評すると、安定性向上に成功し、 

利益が出る可能性が十分高くなった!   










相関関係が
 
変わらなければの話ですが。。 



そして、ネックが解消された「FXシステムトレード初心者奮闘記」は、次なる疑問について考えるのでした。
#MT4動作用のPCぼちぼち準備しようかな。