さて前回は、仕掛け自体の有効性を検証するための計画策定と、検証対象システムの洗い出しまで話しました。今回はその仕掛けの検証状況と結果、そして思った事を書いてみたいと思います。
ほんじゃ、前回洗い出した13個の発注ルール評価しーよおっと!
ん?パラメータ違い含めると32パターンかぁ。
ほんで、11通貨ペア。しかも1年を3回?
32パターン×11通貨ペア×3年=1056回!!
結構大変。。。
●検証対象システム(パラメータ違い含めると都合32パターン)
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以下の11種類のシステムとそのパラメータ違いのバリエーションを含めて、都合32パターン
ちなみに、全て4H足
01. ベンチマーク(乱数)
02. 移動平均線クロス(2本と3本)
03. チャネルブレイクアウト
04. モメンタムのゼロラインクロス
05. ディレクショナリ・ムーブメント・システム
06. ボラティリティ・システム
07. トレンド・バランス・ポイント・システム
08. 一目均衡表:転換線と基準線のクロス
09. 一目均衡表:基準線の向きの変化
10. 一目均衡表:三役好転
11. 65SMA-3CCシステム
12. ADXバーストシステム
13. VIDYA交差(SMA版)
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さぁて、まずは2001年のデータで11通貨ペアのベンチマーク測定や!!
「01. ベンチマーク(乱数)」
→ 平均勝率:48.25 勝率標準偏差:5.33
ふ~ん。乱数でも結構な勝率やん。
そして、2001年で次々と検証対象システムを評価
あれ??t-検定でのベンチマークとの比較結果、
全ての手仕舞いバー数で有意な仕掛け手法が無い!!
それとも、役に立つ仕掛け手法なんてあれへんってことか??
つまり仕掛けは、サルがやってもええってことか???
とすると、サルかイヌかキジの誰に頼むっかって選択か??
それやと先に進まんのやが。。。
ん???
そういや、t-検定で判断できない以上、一体何を頼りにすればええんや??
もうちょっと詳細を見て考えよ。
まず、2001年で評価した結果
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1.手仕舞いバー数単位で見てベンチマークと比較
t-検定で有意な差異があったのはたったの3個。
「06. ボラティリティ・システム」:15バー後決済
「10. 一目均衡表:三役好転」: 5バー決済
「12. ADXバーストシステム(18期間): 5バー後決済
この調子でt-検定で判断すると、最後に残るシステム無くなるぞ!!
せめて最後には、3つ程度残したいんやけど。。。
2.他の観点で、ベンチマークよりいい結果のパターン数
(母数:32パターン)
・平均勝率 ・・・ 11パターン
・20バー後での平均勝率 ・・・ 3パターン
・勝率中央値 ・・・ 18パターン
・平均勝率÷勝率標準偏差 ・・・ 1パターン
・20バー後での平均勝率÷勝率標準偏差 ・・・ 7パターン
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うーん。。。
見てみたものの、何を頼りに判断すればいいのかわからん!!
どんな市場状況でも有効という意味では、平均勝率÷標準偏差なんやが、
それやと1パターンしか残らん。。。
そして、いろいろ考えた挙句、最終的な判断基準はこんな感じ
これでよかったんだかなんなんだか。
●判断基準の発想
平均勝率がベンチマークより高くなって欲しい
その通貨ペア毎の勝率のばらつき具合も観点に入れたい。
でも、勝率のばらつきが少ないだけで、相対的に勝率が低いものは除去したい。
【具体的な判断基準】
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3回分(2001年/2005年/2009年)で以下の方法で判断
A.勝率平均について、3回分の平均値の偏差値を計算
B.勝率標準偏差について、3回分の平均値の偏差値を計算
上記「A.」「B.」をさらに平均して、ベンチマークを上回るものだけを採用。
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●最終的に生き残った仕掛け手法
「02. 移動平均線クロス(2本と3本)」( 4-9-18の3線交差)
「09. 一目均衡表:基準線の向きの変化」
「10. 一目均衡表:三役好転」
「12. ADXバーストシステム」(18期間)
●判断方法について思ったこと
1.ベンチマークについて
ベンチマークの場合Nバー後にすぐに再発注することになるので、
ベンチマークより売買頻度が少ない発注ルールは不利になる。
→売買回数が多いと当然勝率50%に近づいていく。
なので、どの通貨ペアでもほぼ同じ様な結果。つまり勝率標準偏差
は小さくなってしまう。
2.平均勝率÷勝率標準偏差の評価について
ベンチマークでは標準偏差が小さくなるので、平均勝率÷勝率標準偏差をすると、
すんごくいい値になってしまう。
3.t-検定ではこのベンチマークで勝つのはほぼ不可能と思う
お前がアホなだけ、って話なんでしょうけど
●こう評価すればよかった
ベンチマークの売買ルール自体をこういう風にすればよかったかも。
※ブログ書きながら思いついたことなので、有効性全くわかりません。。
案1.自分好みのトレード回数にあわせて手仕舞い期間を変える
案2.好みのポジション保有期間に合わせた手仕舞い期間にするが、
ベンチマークで手仕舞いした後、自分好みのトレード回数に
あわせて、乱数でNバー分ポジションを持たない様にする。
そして学んだこと
発注ルールはほとんど、どうでもええ!
そして、購入書籍代金曲線は横ばいになってしまい(それでええんやって!)、「FXシステムトレード初心者奮闘記」の複数通貨ペア評価時代は、手仕舞い検証計画策定へと進むのでした。
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