2011/02/05

FX売買システム多市場多期間検証時代 - 「一目均衡表:三役好転」システムの修正と決別


さて前回は、前工程でまぁまぁだった「一目均衡表:三役好転」システムで初めて多市場多期間検証を実施し、無事撃沈した話までしました。
今回は、この売買システムを修正していく様子について書いてみたいと思います。

まずは、前回宣告した通り、売買ルールを大量虐殺しての評価。
ドテンとストップロスと1つの手仕舞い手法以外の、手仕舞いルールを抹殺。

●ルール数
 前回:10ルール
 今回: 6ルール

【売買ルール】
-------------------------
・発注
 一目均衡表の三役好転
 現在のAsk/Bidから0.04%のマージンを付けて逆指値で発注
・フィルタ
 (ロングポジションの場合)日足PLドットが下落しており、前日/前々日で
 終値がPLドットの下で、PLドットが高値/安値のレンジ内であれば発注しない。
 ただし、条件を満たし次第発注
・決済指値
 なし。
・ストップロス
 基準線から、デブストップ(7期間の1.1σ)×2のマージン
・トレーリング
 なし。
・自発的手仕舞い
 以下の全ての条件が満たされた場合
 ・転換線と基準線が逆クロス
 ・遅行線の逆転
 ・終値が雲入り
・サイジング
 「発注時残高2%÷初期リスク」を超えない範囲で、ADXR÷20した値
 ただし、0.1ロット未満になった場合は、0.1ロット
・その他
 初期資金:5万$
 主な時間足:4H足
-----------------------------

そして検証結果
 ※クリックすると拡大表示されます
※赤文字のセルは収益がマイナス

前回より全通貨ペアでの、収益その他諸々の値は悪化

しかし!!

●利益がでたセグメント数
 前回システム:1/4
 ルール削減版:/4
●利益がでた通過ペア数
 前回システム:4/14
 ルール削減版:/14

どうもルール削減した方が堅牢の様。。

前工程の評価方法(11通貨ペア/3年)で、ルール削減前後で比較評価

【前回システムの検証結果】(以前の記事と同じ内容)
2001年・・・ PF平均:1.03 、 期待値平均:-00.31(US$)
2005年・・・ PF平均:1.12 、 期待値平均:+16.61(US$)
2009年・・・ PF平均:0.97 、 期待値平均:-23.37(US$)

【ルール削減版の検証結果】
2001年・・・ PF平均:0.81 、 期待値平均:-60.05(US$)
2005年・・・ PF平均:1.21 、 期待値平均:33.68(US$)
2009年・・・ PF平均:0.86 、 期待値平均:-54.27(US$)

ん?
2005年の評価結果では「ルール削減版」の方がいい結果。

しかし、トレーリングルールだけは是非入れたい!!!
では、まずは元々あったトレーリング方式を復活
●トレーリングルール
 SwingIndexのASIが3バーで15ポイント下落しており、
 ノン・オーバー・ラッピングであれば、過去6バーの高値/安値にストップを移動
 【検証結果】
 2001年・・・ PF平均:0.82 、 期待値平均:-53.26(US$)
 2005年・・・ PF平均:1.22 、 期待値平均:+36.63(US$)
 2009年・・・ PF平均:0.87 、 期待値平均:-57.06(US$)

なんとまさかの2009年での撃沈。。。。
このトレーリング方式、2009年では通用しないんや。。。

そして以下のトレーリング手法を検証
※以下の記載はロングポジションでのルール。ショートポジションは逆。
※特に記載がなければ、4H足
----------------------
01. ボリンジャーバンドの-2σ
02. 約定後最大ASIから20ポイント逆行していたHIP/LOP(値幅制限:前バー終値5%)
04. 過去26バーの高値/安値
03. 約定後各バーでDI順行時、DI逆行&ADX40以上で、
   DI順行始めるまでの最安値とMFE68.9(68.8+0.1)%
05. 約定後各バーでDI順行時、DI逆行&ADX40以上で、
  DI順行始めるまでの最安値とMFE38.3%(38.2+0.1)
06. 約定後各バーでDI順行時、DI逆行&ADX40以上で、
  DI順行始めるまでの最安値とMFE50.1%(50.0+0.1)
07. DI逆クロス時の高値/安値。ADXはどちらかのDIの上。
08. 高値/安値が両方切りあがっている連日陽線の場合
  前日の安値が前々日の終値より高ければ前々日終値
  前日の安値が前々日の終値より安ければ前日安値
09. 上記「08.」に以下の適用条件を追加
  前日の終値が前々日の終値の終値より高い
10. 上記「09.」に以下の適用条件を追加
  前日の終値が前日のレンジの上5%以上
11. 上記「10.」に以下の適用条件を追加
  4H足の18期間ATR上昇
12. 順行示唆の4Hキーリバーサルで、その安値
13. 順行示唆の日足キーリバーサルで、その安値
14. 順行示唆の日足キーリバーサルで、その安値に18期間ATRの1/3マージン
15. 日足PLドットが下落後の上昇で、前日の安値
16. 日足PLドットが下落後の上昇で、過去3日間の安値
17. パラボリックSAR(過去40バーをSARとして計算,加速係数(AF)0.018)
18. 基準線が順行した場合過去26バーの安値
19. MFEからデブストップ(9期間,2.2σ)の3倍
20. 過去9バー終値安値に9期間ATR3倍を引いた値
  ※転換線は過去9バーの高値/安値の仲値のため。
21. 日足PLドット順行時で2連続PLドットがレンジ内で、上記「11.」
22. 日足PLドット順行時で2連続PLドットがレンジ内で、上記「11.」
  且18期間ATR/Close*100が0.3以上であること。
23. 順行示唆の日足キーリバーサルで、その安値に、
  TR18期間EMAの1/3マージン
24. 基準線が雲の上で、狭義の好転状態の時、先行スパン下限線
----------------------

24種類やって2001年、2005年、2009年で効果があったのは、
「13. 順行示唆の日足キーリバーサルで、その安値」
「14. 順行示唆の日足キーリバーサルで、その安値に18期間ATRの1/3マージン」
の、2つのみ。。。

【検証結果】「ルール削減版」
 2001年・・・ PF平均:0.81 、 期待値平均:-60.05(US$)
 2005年・・・ PF平均:1.21 、 期待値平均:+33.68(US$)
 2009年・・・ PF平均:0.86 、 期待値平均:-54.27(US$)

【検証結果】「13. 順行示唆の日足キーリバーサルで、その安値」
 2001年・・・ PF平均:0.81 、 期待値平均:-57.02(US$)
 2005年・・・ PF平均:1.22 、 期待値平均:+33.45(US$)
 2009年・・・ PF平均:0.90 、 期待値平均:-39.17(US$)

【検証結果】「14. 順行示唆の日足キーリバーサルで、その安値に18期間ATRの1/3マージン」
 2001年・・・ PF平均:0.83 、 期待値平均:-55.53(US$)
 2005年・・・ PF平均:1.24 、 期待値平均:+40.69(US$)
 2009年・・・ PF平均:0.90 、 期待値平均:-42.00(US$)

そして、上記「13.」と「14.」で多市場多期間検証した結果、
「13. 順行示唆の日足キーリバーサルで、その安値」の勝利!!

で、結果がコレ
 ※クリックすると拡大表示されます
※赤文字のセルは収益がマイナス

●利益がでたセグメント数
 ルール削減版   :2/4
 トレーリング追加版:2/4
●利益がでた通過ペア数
 ルール削減版   :7/14
 トレーリング追加版:/14

。。。。。

確かに、全通過ペアでの評価結果サマリでは改善されたけど。。

あかん!!!
そもそも何かが間違ってる!!!
だいたい、利益が出てる通貨ペアが、円がらみに偏重しとる。

以前学んだこと
「自分のトレード概念の理解を深める事」

そういや、そもそも一目均衡表はそもそも日足ベースで考えられたもの
それを4H足で使ってる。
でも確かにチャートを見てると4H足でも、雲ではじき返されたりしてた。
でも、それはユーロ円チャートを見てた時代の記憶。

要は一目均衡表が4H足で機能している様に見えたのは、
日本人が一目均衡表を使ってる人が多いからではないのか???
だから、円との通貨ペアだけ成績がいいのではないのか?

という事は、4H足での一目均衡表は幻想に過ぎないのでは??
確かに、一目均衡表の計算式や使い方は知っているが、その背景は知らんぞ。。。

「自分のトレード概念の理解を深める事」

これに反しているやん。
一目均衡表の各パラメータの背景しらんぞ。
原本読んでないから、一目均衡表の背景わからんぞ。
そこまで、一目均衡表にこだわる必要があるのか?

みんなと同じ手法使ってて勝てるのか?
そして、エライ人達は何を考えてアイデアをひねりだしているのだ?

そして、「FXシステムトレード初心者奮闘記」の多市場多期間検証時代は無残にも振り出しに戻るのでした。Kレシオの計算式を間違えたまま。。

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