さて前回は、独自インジケータ(SmoothMADI)のトレーリングルールを仮決めしたところまで話しました。今回は発注方法を検証する様子を書いてみたいと思います。これで最低限必要なルールが揃う事になります。
発注方法は、オレの中では成行きか、逆指値しか考えられへん。
【トレンドフォローでの私の考え方】
・将来を予測するのは不可能
・なので、流れに身を任せる
→オレの人生に似てる。。。
・相場が行こうとしている向きを確認する
【注文方法別における私の考え方】
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1.成行き注文
●メリット
・早めに市場に参加できるので、上手くいけばPips数を稼げる。
・今回のシステムの場合、どの注文方法でもストップロス価格は変わらない
ので、資金残高固定比率方式のサイジングだと、ロット数が多くなるので、
上手くいけば、利益を稼げる
●デメリット
ダマシにあいやすい。特に今回のシステムはまったりしたスピードで
トレードするので、短期的に市場が逆行しているかもしれない。
2.逆指値注文
基本的に、「成行き注文」のメリットとデメリットを逆にしたもの
3.指値注文
短期的な流れに沿わない可能性があるのと、そこまでの戻しがなければ、
せっかくのチャンスで注文約定できない。
その替わり上手くいけば、ロット数が多くなるので、1トレードでの
利益が大きくなる。
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まぁ所詮、「初心者の浅知恵」ですが。。
今のルールでの発注方法は成行き注文。なので、逆指値価格計算で
効果が出るかどうかがポイント。
あと、できればパラメータを増やしたくない。
【逆指値計算案】
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1.現在のAsk/BidからN%離して逆指値
上手く行ったときに有利になるのはこの方法。
その時のボラティリティは一切考慮されないのが懸念点
2.長期独自MAで使用する期間の高値/安値
多分一番ダマシに遭いにくい方法。でも、不利な価格で約定する
ことになるのと、ロット数が減少してしまう。
長期独自MAの向きでトレードするので、一番論理的
3.短期独自MAで使用する期間の高値/安値
上記「2.」の次にダマシに遭いにくい。
でも、短期独自MAは平滑化の為なので、理論的ではない。
4.前バーの高値/安値
上記「2.」/「3.」と比べてダマシに遭いやすいが、
短期的に相場の方向性に合うし、上手くいった時のロット数も
増えるので、利益が出やすい。
5.Ask/Bidか上記「2.」~「4.」にATRベースのマージンをとる
ATRの期間とその倍率という2つもパラメータが増えてしまう。
他にも、TRのEMAベースや、TRの標準偏差を元にするという案も。
あわせるなら、Ask/Bidベースか「4.」。
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で、実際検証したのは、「2.」「3.」「4.」
本命は「4.」
「1.」は、ボラティリティが考慮されていないという理由で却下。
「5.」は、パラメータが2つも増えるという理由で却下。
【11通貨ペア3年(2001年/2005年/2009年)検証結果】
項目:PF平均/期待値平均/「リスク/リワード・レシオ」/シャープレシオ/Kレシオ
「修正前」は成行き注文。以下の赤字は修正前より悪化した箇所。
●2001年検証結果
修正前 :0.79/-56.37US$/-135.83/-0.43/-1.27
「2.」 :0.77/-53.76US$/-138.65/-0.36/-1.21
「3.」 :0.82/-44.35US$/-107.81/-0.29/-0.97
「4.」 :0.75/-60.96US$/-122.98/-0.37/-1.15
●2005年検証結果
修正前 :1.16/+37.09US$/- 23.34/-0.03/-0.13
「2.」 :1.18/+23.14US$/+ 20.03/+0.11/+0.22
「3.」 :1.14/+18.02US$/+ 17.07/+0.08/+0.16
「4.」 :1.13/+18.26US$/+ 5.51/+0.06/+0.04
●2009年検証結果
修正前 :0.92/-24.10US$/- 51.99/-0.25/-0.68
「2.」 :1.02/-29.97US$/- 97.06/-0.32/-1.55
「3.」 :0.88/-33.77US$/- 84.46/-0.34/-1.37
「4.」 :0.89/-31.46US$/- 72.21/-0.32/-1.06
結果がバラバラなんですけど。。。
2001年と2005年では、資金残高曲線観点だと、どの案も修正前と比較して向上している。PF平均と期待値平均の観点でみると、「4.」は全般的に成績が悪い。
2009年の資金残高曲線観点では、全ての案で悪化しているものの、「4.」が一番いい結果で、逆に一番悪いのは「2.」。
で、多市場多期間検証対象にしたのは、
「2.長期独自MAで使用する期間の高値/安値」
「4.前バーの高値/安値」
理由?
聞くな。なんとなくや。。
【多市場多期間検証:修正前(成行き)】
利益が出たセグメント数: 2/ 4
利益が出た通貨ペア数 : 5/14
【多市場多期間検証:「2.長期独自MA期間の高値/安値」】
利益が出たセグメント数: 2/ 4
利益が出た通貨ペア数 : 6/14
【多市場多期間検証:「4.前バーの高値/安値」】
利益が出たセグメント数: 2/ 4
利益が出た通貨ペア数 : 7/14
またしても結果がバラバラ。
でも結論は、「4.前バーの高値/安値」
理由は、利益が出た通貨ペア数で差がでたことと、4セグメント目(2007年~2008年)で、圧倒的に純益が良かったこと(記事には載せてないけど)。
そしてここまでで出来上がった売買ルール
【売買ルール】
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・発注
独自長期MAが上向きで、短期独自MAが長期独自MAを上回っている状態になればロング
独自長期MAが下向きで、短期独自MAが長期独自MAを下回っている状態になればショート
・注文方法
逆指値で、前バーの高値/安値
・トレーリング
(ロングポジションの場合。ショートポジションの場合は逆)
以下の二つの価格のうち、よりタイトな方
・最初の独自長期MAとSmoothMABandの-2σの価格差を、独自長期MAから引いた価格
・SmoothMABandの-2σ
・自発的手仕舞い
ドテン
・サイジング
資金残高の2%÷初期リスク(最低0.1ロット)
・その他
初期資金:5万$
主な時間足:4H足
独自短期MA(SmoothMADIの平滑化用)期間:12バー
独自長期MA(SmoothMADI) 期間:36バー
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【ポートフォリオ対象予定通貨ペアでの成績】
※対象通貨ペア:EURUSD,GBPUSD,USDCHF,USDJPY
※クリックすると拡大表示されます
結構満足!!
ドローダウンは、「-18,895」US$
・・・・・・
他のシステムで埋め合わせて、リスクパラメータ調整すれば抑えられるか
なぁんて事を考えながら、オチなし慣れ状態で「FXシステムトレード初心者奮闘記」の多市場多期間検証時代は、独自インジケータ(SmoothMADI)システムの開発を進めるのでした。
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