2011/04/20

FXウォークフォワード分析時代 - この工程で判った特性はなに?



さて前回は、 旧SmoothMADIシステム 」がウォークフォワード分析 」で合格になったものの、もうひとつの目的である、「特性を把握する」が残ったままというところまで話しました。
今回は、この「特性を把握する」を実施している様子を書いてみたいと思います。


さて、もう一度「特性を把握する」の観点をおさらい。

【「特性を把握する」の観点】
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1.各ウォークフォワード期間での評価項目
  損益、最大ドローダウン、年率リスクリワード比率、勝率、
  ウォークフォワード効率。
2.上記「2.」をつなぎ合わせて、各項目の平均、最大、最小、標準偏差。
6.ウォークフォワード期間をつなぎ合わせた結果から、
  PFや、ペイオフレシオ、最大ドローダウン、勝率etcを求める。
  →つまりこれが本当の実力
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とりあえず、通貨ペア毎に集計。
まずは景気よく、一番ウォークフォワード効率が高かった、GBPJPYの結果を載せると。

【GBPJPYの特性】
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 ※OutStartDate/EndDate:WF期間の開始日/終了日
  WP:勝率
  RRRatio:年率リワード・リスク比率(年率純益÷最大ドローダウン)
  WFE:ウォークフォワード効率(WF期間の1年換算純益÷最適化期間1年換算純益)
  InNetProfitYear:最適化期間の年あたりの純益
  InNetProfit:最適化期間での純益
 ※価格は全てUS$
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で?

これをどうせよと?








自分で考えろ



あ、はい。。。

そもそも「特性を把握する」事の目的を考えてみると、このトレードシステムが異常をきたしたのか、正常なのかを判断する材料なのではないかと。

と言う事は、それぞれの項目が取りうる値を標準偏差から求めて、その範疇にあれば異常ではないという事かな??

ということで、WF期間である1年間でとりうる範囲を、項目毎に2標準偏差(約95%の確率)の範囲を求めてみると。 ※本当は、30ぐらいサンプルないとダメなのかもしれないけど。

【GBPJPY - 1年間の取りうる値】
---------------------
純益            :-3,609(US$)~ +5,239(US$)
最大ドローダウン    :-3,833(US$)~ -  169(US$)
勝率            :21%~65%
年率リワード・リスク比率:-1.2%~2.8%
ProfitFactor        :-0.15(!)~2.47
ペイオフ・レシオ     :0.06~3.38
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そして、GBPJPYに関する特性の考察したつもりになってみると。

【GBPJPYでの特性の考察】
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ちなみに、実際の最大値/最小値と比べて、2標準偏差内に収まっていないのは、
最大ドローダウン(最小)年率リワード・リスク比率(最大)の二つある。

で、実際の運用では異常を検出したら、何かしらの対処をしないといけないんやけど、対処が必要な時はすぐにEAを止めたいし、わかりやすいのがいい
つまり、1年後に集計したらわかるんじゃなくて、異常となったとき直ぐに止めたい。

そうした場合に、すぐにわかるのは最大ドローダウンと、連敗数。

●想定する最大ドローダウン
 実測ベースの最大ドローダウンである、-4,391US$は2標準偏差の
 範囲から外れているので、3標準偏差(約99.74%)を考えてみることに。
 だとすると、最悪、4,749US$までは正常と考えるのが自然かも。

●連敗数
 何連敗までありうるかは勝率から求まると、「使える売買システム判別法」に記載が。
 で、想定される年間勝率の最低値は、21%
 これをベースに危険率1%で最大何連敗か計算してみると。
 ※最大連敗数(Excel計算式)=CEILING(LOG(危険率(%)、1-勝率(%)),1)
 
 20連敗。
 
 平均負けトレードを計算してみると、-312(US$)
 つまり、最大20回×312(US$)=6,240US$
 のドローダウンって事じゃないの??

 まぁ、GBPJPYだけでの話だけど、結構タフやな。。

●1年毎の振り返り
 で、実際のトレードを1年毎に集計し、これらの項目を
 照らし合わせて、異常かどうかを調べればいいということかな。
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で、同じ事をもう一つの合格した通貨ペアである「USDJPY」で見てみると。


【USDJPYの特性】
--------------------
 ※OutStartDate/EndDate:WF期間の開始日/終了日
  WP:勝率
  RRRatio:年率リワード・リスク比率(年率純益÷最大ドローダウン)
  WFE:ウォークフォワード効率(WF期間の1年換算純益÷最適化期間1年換算純益)
  InNetProfitYear:最適化期間の年あたりの純益
  InNetProfit:最適化期間での純益
 ※価格は全てUS$
--------------------

そして、USDJPYもウォークフォワード期間が1年なので、
同じ様に1年間でとりうる値を2標準偏差で求めてみると。

【USDJPY - 1年間の取りうる値】
---------------------
純益          :-5,566(US$)~ +9,162(US$)
最大ドローダウン    :-4,018(US$)~ -  470(US$)
勝率          :27%~51%
年率リワード・リスク比率:-2.74%~5.26%
ProfitFactor      :-0.39(!)~3.49
ペイオフ・レシオ    : 0.30 ~ 4.14
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そして、USDPYに関する特性の考察

【USDJPYでの特性の考察】
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●2標準偏差内に入らなかった項目
 勝率(最小)
●想定する最大ドローダウン
 2標準偏差(約95%)で考えると、最大ドローダウンは、-4,018US$
 3標準偏差(約99.74%)で考えると、-4,905US$
●連敗数
 実測最小勝率の方が低いので、勝率26%で危険率1%で最大何連敗か計算。
 → 最大16連敗

 これに平均損失(-327US$)を掛けると、最大ドローダウンは、
 16連敗×(-327US$)= -5,232US$
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ふぅ~

いろいろ判ったのはいいが、運用計画を纏めておかないと、いざとなったときに混乱するなぁ。。
MT4のシステム観点の健全性も含めると結構、運用計画立てるの大変かも。
(いちいちブログ読み返す訳にはいかないし)

とすると、リハーサルで確認する項目も結構多いな。。


ともかく、特性がわかったということで、



今度こそ、








で、ええんよね?

パルド先生、ね?ね?


そして、「FXシステムトレード初心者奮闘記」は、ウォークフォワード分析 」工程は無事(?)完了し、次工程である「パフォーマンスの評価時代」に突入するのでした。
#裏で作りかけのMT4用EAをデモ口座で動かしながら。。。

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