2011/05/02

FXトレーディング・プラン時代 - システム停止の判断基準を考える1



さて前回は、通貨ペア毎の初期リスク配分を決めるところまで話しました。今回は、まだ決めてないプランのうち、「システム停止の判定基準」について決めている様子を書いて見たいと思います。

さて、システムトレードで唯一裁量で主観的な判断が入ってしまう「システムを止める条件」。
システムトレードを始めるにあたって、ず~っと迷っていたところでもある。



初心者のワシに、

主観的な判断なんかできるか。



という事なんですが、そして探して見つけたのが使える売買システム判別法」。
この本を購入したのも、この観点があったから。
#結局他の部分も大分参考になったけど。

大雑把に言うと、以下の2つの手法が紹介されている。


【システム変調の検出手法】
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1.損益pips数の履歴から、「2標本によるt-検定」で異常を検出
  直近の10トレード結果と、それより前のトレード結果の2つの母集団が同じ性質
  かどうなのかを、「2標本によるt-検定」で得られるP値で判定する。
  このP値が0.05以下になれば止めるというルール。
  #P値は、Excelの「TTEST」を使って求めれる。

  この「P値」が「0.05」を下回る事の意味は、直近の10トレード結果の
  平均が、それまでの平均と同じである可能性が5%を割ったということ。
  つまり、今までと違う状況になったという事。

2.直近の勝率とそれまでの勝率から、「二項分布」を使って変調を検出
  過去3ヶ月~12ヶ月の勝率を元に、直近の10トレードとか20トレードの
  勝率を「二項分布の確率」で判定し、異常を検出する方法。
  前述「1.」より簡易的に検出できるのがメリット。
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じゃあ、今回のシステムでどうするか考えてみた。

【今回どうするか】
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本では、上記「1.」は市場のボラティリティの変化で誤検知しやすいけど、「2.」は安定的だから、誤検知しにくい旨を書いてあったけど、今回は「1.」を採用することに。

なぜかと言うと、今回のシステムは、ボラティリティに応じてトレード毎にロット数が変わっていくので、pips数自体に意味は無いので、pips数の代わりにトレード毎の損益で判定する。
すると、市場のボラティリティの変化を吸収することになるので、簡易的な方法よりちゃんとした「1.」の方がいいという理由。

次に、過去何トレードを対象とするかという点で、10トレードとか20トレードとかの例が載っていたが、今回はどうすべきかを考えて見た。

今回の推定最大連敗数が14連敗という事を考えると10トレードは少ないが、あまり長くすると検出が遅れてしまう。

なので、書籍でのガイドラインで一番多いトレード数である20トレードに一旦仮決め。
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で、さっそく、グラフにしてみると。


【2標本によるt-検定結果(過去20トレード)】
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 ※赤い線がP値で、グラフの右軸。この赤い線がグラフ一番上から下に伸びた箇所が、システム停止ポイント。
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うーん。。。


今回の結果をよしとすると、あまりにも停止ポイントが頻繁すぎる。。
しかも、直近でもP値が5%を下回っている箇所が何点もあるし。。


【監視トレード数を再考してみる】
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さっきのグラフでは、最大連敗数とガイドラインに基づいて監視する直近のトレード数を決めたけど、不安定気味なこのシステムでは誤検知多発になりそう。
かといって、少なくとも1年単位の判断する運用を併用すると考えると、それよりかは少ない監視トレード数にしたい。なので、1年の半分である、6ヶ月分のトレード数で監視してみることに。
1年で約100トレードなので、6ヶ月だと約50トレード。
なので、直近50トレード分で過去のP値を見てみることに。
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という事で、半年分に相当する直近50トレードでさっきと同じグラフを書いて見ると。

【2標本によるt-検定結果(過去50トレード)】
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※赤い線がP値で、グラフの右軸。この赤い線がグラフ一番上から下に伸びた箇所がシステム停止ポイント。
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お!これは現実的な感じが。
ドローダウン時期の最初に検出できてるし、頻度もそんなに多くない!!


過去50トレードで「2標本によるt-検定」
にする事で決定!!









ん?
もう少し実際の事を
イメージすると疑問が。。


半年間は本当に止めなくていいの?
しかも過去と直近を比較するので、最初の1年間はデータ検定できひんぞ??

しかも一番危ないのは最初やで??

なので、他の手法も考えて見た。

【運用停止ポイント(案)】
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1.最大ドローダウンが、推定ドローダウン+αを超過
2.連敗数が、推定連敗数+αを超過
3.月間パフォーマンス特性(損益)
4.年間パフォーマンス特性(損益/最大ドローダウン/勝率)
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そう、「ウォークフォワード分析」や「パフォーマンス評価」で分析した結果とかいろいろデータがあるので、平均や最大値、最小値、標準偏差とかを用いて、そこを逸脱しなければええんや!




ん?ん?

そういや、テストはUS$やったけど、実際は円口座でトレード。
しかも、いきなり予定資金全額使って取引するのか??







そういや、システム開始時の

計画って立ててないぞ??






そもそも、「システム停止」以前に、「システム開始」の計画が立って無い事に気付き、「FXシステムトレード初心者奮闘記」の「トレーディング・プラン」工程は、一旦「システム開始計画の立案」に移るのでした。
#デモ口座で動かしてるMT4用EAについにサイジングロジック付けれた! 来週どうなるか楽しみ。バグも2件見つけたけど。

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