さて前回は、独自インジケータ(SmoothMADI)による最初のシステム開発で思った事を書きました。今回は、その最初のシステムの欠点を補うべく、SmoothMADIを使って新たなシステムを模索する様子を書いてみたいと思います。
さて、独自インジケータ最初のシステム開発中、売買結果をチャート上で確認していると、相場のリズムと、全然噛み合っていないところが結構ある。
つまり、短期的にはトレンドがあるけど、最初のシステムの特性がかなりゆっくりしているので、結果ちゃぶついている。
そして、最初のSmoothMADIシステムのドローダウン時期はコレが原因ではないか?という仮説を立ててみた。
これが上手く行けば、新システムを追加することで、最初のシステムのドローダウン幅を改善できて、資金残高曲線もより滑らかになるやん!
そこで、仕掛けと手仕舞いとで調和がとれていればいいってことを思い出し、ポジション保有期間が短期になる様な新システムを考えてみることに。
まず着目したのは、平滑化用短期MAと、長期MAとの距離の変化。
チャートを良く見ると、平滑化用短期MAと長期MAの距離が近くなった時、トレンドが一旦終わっている。つまり、上昇トレンドだと、一回上昇が止まって、方向が無くなった状態。
ということは、この距離が近くなったタイミングで手仕舞いすれば、短期的な高値で決済できるってことやん!!
そして、トレンドが再開する場合も考えると、仕掛け方法も変更すれば再参入問題もクリアするんじゃないかい?
そして、最初に試みた売買ルール
【売買ルール】
------------------------------
・発注
独自長期MAも独自短期MAも上向きで、短期独自MAが長期独自MAを
上回っている状態になればロング
独自長期MAも独自短期MAも下向きで、短期独自MAが長期独自MAを
下回っている状態になればショート
・注文方法
逆指値で、前バーの高値/安値
・トレーリング
(ロングポジションの場合。ショートポジションの場合は逆)
以下の二つの価格のうち、よりタイトな方
・最初の独自長期MAとSmoothMABandの-2σの価格差を、独自長期MAから引いた価格
・SmoothMABandの-2σ
・自発的手仕舞い
ドテン
独自長期MAと独自短期MAの距離が縮まれば手仕舞い。
・サイジング
資金残高の2%÷初期リスク(最低0.1ロット)
・その他
初期資金:5万$
主な時間足:4H足
独自短期MA(SmoothMADIの平滑化用)期間:12バー
独自長期MA(SmoothMADI) 期間:36バー
------------------------------
旧システムとの違いは、仕掛け条件追加と自発的手仕舞いの追加のみ。
なので、パラメータ/ストップロス/サイジング/トレーリング/注文方法は全く同じ。
そして、11通貨ペア3年(2001年/2005年/2009年)評価。
【評価結果】
---------------------------
※評価項目 :PF平均/期待値平均/PF平均÷PF標準偏差
●2001年
旧システム:0.75/- 60.96US$/1.92
新システム:0.86/- 17.23US$/1.74
●2005年
旧システム:1.13/+252.56US$/1.94
新システム:1.21/+ 13.00US$/3.44
●2009年
旧システム:0.89/- 31.47US$/2.08
新システム:1.19/+ 7.43US$/2.62
---------------------------
今回のコンセプトから言って、ストップ幅が広すぎる気がするから、
サイジングがコンセプトに対して小さくなってしまうから、期待値で
システム間を比較することに意味は無いかも。
【システム特性の違い】
-----------------------
●トレード回数
旧システム:1通貨ペアあたり、2~3トレード/月
新システム:1通貨ペアあたり、約6.5トレード/月
●勝ちトレード平均バー数/負けトレード平均バー数
旧システム:80バー強/30バー強
新システム:8バー弱/4.5バー強
●ETD(エンド・トレード・ドローダウン)平均
旧システム:1.38%~2.87%
新システム:0.36%~0.80%
※最大含み益と決済時の差異を%換算した値
-----------------------
お!案外いけるんちゃうん??
純利益が出たセグメント数:1/ 4
純利益が出た通貨ペア数 :6/14
綺麗な右肩下がり!!
ロングとショートの売買条件逆にしよう!
あ!グラフを上下逆にしても、後半の成績が悪化してるからあかんか。。
そして、次に都合の良い通貨ペアでポートフォリオを組んだ場合。
選択基準は、利益が出ていて、特に3セグメント目(2005年~2006年)
で成績がいい通貨ペア。(AUDUSD,GBPUSD,USCHF,USDJPY)
※クリックすると拡大表示されます。
そして、旧システムと新システムで、ポートフォリオ対象で比較。
新システムのサイジングが調和取れてない気がするので、
純益÷ドローダウンで比較してみる。
------------------------
評価項目 :純益/ドローダウン/「純益÷ドローダウン」/12ヶ月利益ウインドウ率
旧システム:49,064US$/18,895US$/2.60/77.38%
新システム:22,021US$/ 5,823US$/3.78/78.57%
------------------------
ほう。
新システムの方が安定性が高い感じ。
売買回数が多くなったから当たり前かもしれんが。。
そして、単純に二つのシステムの純益をセグメント毎に足してみると。
------------------------
※1セグメント目/2セグメント目/3セグメント目/4セグメント目
旧システムのみ :14,944US$/20,160US$/-3,226US$/18,242US$
新システムと合算:20,282US$/19,320US$/ 4,678US$/26,756US$
------------------------
とりあえず、各セグメント全て黒字決算。
でも相変わらず、3セグメント目だけ成績が良くない。
それと、新旧それぞれ4通貨ペアで、2%ずつのリスク。
なので、二つあわせると、最大同時リスクは、
4通貨ペア×2%×2システム=16%
最大合計リスク16%って大きいのか小さいのかようわからんなぁ。
ぼちぼち、「ラルフ・ビンスの資金管理大全」の続きを読む時期がきたのかなぁ。
#そう、まだ読み終わってません。。
そして、素朴な疑問。
仮に個々のシステムが堅牢だったとして、
ポートフォリオの組み方が堅牢かどうかって、どうやって見極めるんやろ。。。
今のところ、処女データとして残してる2009年~2010年で評価するしか
思いつかないが。。。
もう一つ気になる点として、2つのシステムで使用予定の通貨ペア、
それぞれ4通貨ペアあるが、内3つが重複している。
果たしてリスク分散になっているのか???
とりあえず、この新システムの発想も使えそうなので、改善を試みよう!!
オチなし。
そして新PCを待ちながら、「FXシステムトレード初心者奮闘記」の多市場多期間検証時代は、
残り少ないネタを元に、新システムの改善に取り掛かるのでした。
0 件のコメント:
コメントを投稿