さて、だいぶ前の前回は、独自インジケータ(SmoothMADI)による新システムの開発を改良する様子を書きました。今回はその続きと、最初の独自システムとポートフォリオを組んだ時のシミュレーションした様子を書いてみたいと思います。
#前回の記事で出た新たなアイデア。まだ未検証です。
最初のシステムと比較すると、新システムではポジション保有期間が短くなる。
ということは、ストップやトレーリングをタイトにしても大丈夫ではないか、と思いつき、先にそっちを試してみた。
試したストップ&トレーリング方式はこんな感じ。
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01. 過去12バー高値/安値
02. パラボリック-SAR(過去12バーの高値/安値をSARとして計算、AF=0.0020)
03. パラボリック-SAR(過去36バーの高値/安値をSARとして計算、AF=0.0020)
04. 発注価格のデブ・ストップ(36期間、2σ)
05. SmoothMABand(0.94σ:約65%)
05. SmoothMABand(0.68σ:約50%)
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11通貨ペア2001年のみ評価。
このうち結局、平均PFが向上したのは、
「05. SmoothMABand(0.68σ:約50%)」
のみ。
しかも、11通貨ペア合計のR期待値で向上したのはナシ。
でも、この「05.」に関しては、各通貨ペア毎の「R期待値平均÷R期待値標準偏差」の値は向上。
なので、「05. SmoothMABand(0.68σ:約50%)」を採用することに。
必然的に、タイトにして初期リスクの資金残高に対するパーセントは変更していないので、
資金残高の振れ幅は大きくはなるので、ポートフォリオの組み方次第で、SmoothMADI初期システムと
同レベルの純益を期待できるかも!
ちなみになぜ、さして効果が無いのに、トレーリングルールを入れたがるのか、という事なんですが、
含み益を守る事による、リスク管理の一貫という理由です。
#リスク管理は、トレードで唯一コントロールできる要素なので。
話を元に戻して。
そして、多市場多期間検証実施
【売買ルール】
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・発注
独自長期MAも独自短期MAも上向きで、短期独自MAが長期独自MAを上回っている状態になればロング
独自長期MAも独自短期MAも下向きで、短期独自MAが長期独自MAを下回っている状態になればショート
・注文方法
逆指値で、前バーの高値/安値
・ストップロス
SmoothMABandの-0.68σ
・トレーリング
(ロングポジションの場合。ショートポジションの場合は逆)
以下の二つの価格のうち、よりタイトな方
・最初の独自長期MAとSmoothMABandの-0.68σの価格差を、独自長期MAから引いた価格
・SmoothMABandの-0.68σ
・自発的手仕舞い
ドテン
独自長期MAと独自短期MAの距離が縮まれば手仕舞い。
・サイジング
資金残高の2%÷初期リスク(最低0.1ロット)
・その他
初期資金:5万$
主な時間足:4H足
独自短期MA(SmoothMADIの平滑化用)期間:12バー
独自長期MA(SmoothMADI) 期間:36バー
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【多市場多期間検証結果(全体)】
純利益が出たセグメント:1/ 4
純利益が出た通貨ペア :6/14
そして、前のSmoothMADIシステムとの相性のよさそうな通貨ペアで、ポートフォリオを組んでみる。
選ばれたのは、AUDUSD / GBPUSD / USDCHF / USDJPY。
そして、前回のシステムのベストポートフォリオの結果と、今回のベストポートフォリオをセグメント毎に足してみると。
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※1セグメント目/2セグメント目/3セグメント目/4セグメント目
旧システムのみ :14,944US$/20,160US$/-3,226US$/18,242US$
新システムと合算:25,907US$/22,245US$/ 7,324US$/37,772US$
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やっぱり、トレーリングをタイトにしたことによって、3セグメント目が改善。
ほんじゃ一回、
日ごとの収益を新・旧システムで合算して資金残高曲線を評価してみよう!!
【複数システム+複数通貨ペア集計結果】
旧システム:EURUSD / GBPUSD / USDCHF / USDJPY
新システム:AUDUSD / GBPUSD / USDCHF / USDJPY
ん????
ドローダウン増えてるやん。
しかも、「-32,118US$」
当初資金50,000US$なんですけど。。
たしかに、シャープレシオと12ヶ月利益ウィンドウ率は向上してる。
年率調整済みリターンが良くなってるのは、全体でとっているリスクが倍になっているので、
向上して当然。
Kレシオの悪化はようわからん。やっぱトータルリスクが倍になっているからか??
せやけど、ドローダウンを抑える為に複数システム併用してみたのに意味ないやん!!!
そんな折、新PCが到着して構築作業実施。
いろいろセットアップして、ForexTester2もインストール。
新しいライセンスキーも、直ぐにメールで返信あり。
そして、2010年末までのデータがそろっているので、
データを再度ダウンロードして、ForexTester2にインポート。
補足:WinXP→Win7(64bit)だったのですが、使用するコンパイラのlazarusは32bit版
を使用すること。64bit版のlazarusでは、32bitのDLLはコンパイルできない
みたい。
そして、動作確認のため、1通貨ペアの2001年評価を実施。
おぉ!!!
めっちゃ早くなってる!!!!
ちなみに、新PCのスペックは、
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OS :Windows7(64bit)
CPU :Core i7-640M (2.80GHz) 2core
メモリ :8GB
ディスク:SDD(256GB)
その他 :USB3.0サポート
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SDDで早くなったこともあるが、やっぱ大量のメモリが効いているっぽい。
Delphiという言語、GC(未使用メモリ領域のお掃除処理)が発生するらしい。
この時、メモリ内の再配置で物理メモリを消費して、せっかくメモリ上のキャッシュに
のったディスク上のデータが、追い出されてしまって、結果、ディスクの物理アクセス(リード)
が頻繁に起こっていたのではないか?というのが私の仮説。
#やっぱ、C言語が素直でいいなぁ。
それはともかく、動作確認したトレードの結果。
前と結果が違う。。
そして、いやーな予感を感じつつ、「FXシステムトレード初心者奮闘記」の多市場多期間検証時代は、次回最終回を迎えるのでした。
#ちなみに、次の工程は「多市場多期間最適化」です。
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