前回は、「新SmoothMADIシステム」の「多市場多期間最適化」検証が完了したと思ったら、工程完了観点が抜けていたのを発見した話までしました。今回は、新たに発見した工程完了観点での検証結果と、次工程である「ウォークフォワード分析」を実施するにあたって思った事を書いてみたいと思います。
さて、抜けていた観点のおさらい。
しかも、さらに抜けていた観点も発見。
【抜けていたクリアすべき条件】
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1.通貨ペア全体や過半数のセグメントにわたる「リスク調整済みの平均利益」が
プラスで、リスクも許容範囲内にあること
2.最適化によって対象通貨ペアの過半数や、過半数の評価期間でパフォーマンスが
大幅に向上していること。 ←さらに抜けてた
要は、そもそも最適化の効果があったかどうか。
→ これは前回記事の通り、問題なし。
3.「年率調整済みリターン」が統計学的に有意な向上があったか
ガイドラインとして、15%程度らしい。 ←これもさらに抜けてた
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で、問題の上記「1.」と「3.」
難関は、プログラム!
CSVの読み込みって、結構めんどくさいんよ。
でも、データ形式を自分の都合の良いようにすればいいのと、データが半角英数字しかないから割とシンプル。#それでも面倒やったぞ。
ちなみに、読み込むCSV形式ファイル元ネタの、最適化パラメータ一覧
【最適化パラメータ一覧】
検証方式は、多市場多期間検証と同じ。
【多市場多期間検証-最適化後】
改めて、冒頭の「1.」と「3.」の観点を確認。
【「年率調整済みリターン」がプラスで、最適化の効果があったか】
まずは、「年率調整済みリターン」で比較。
●年率調整済みリターン比較
最適化前:- 2.48%
最適化後:+10.35%
この確認は、最適化の効果があるかどうかを見る、という意味もあるらしい。
すくなくとも、「年率調整済みリターン」はプラス。これは問題なし。
で、最適化の効果は、+12.83%。ガイドラインは15%
またしても、微妙な結果。。。
オレのシステムは、根本的に微妙なシステムなんか??
【リスクは許容範囲内か】
最大ドローダウンが、約3万US$。つまり、当初資金の60%。
許容できるわけないやろ。
しかし、14通貨ペア同時で考えると、明らかにリスクを取りすぎ。
最大同時リスクが、2%(1トレード初期リスク)×14通貨ペア=28%
1システムで取るエクスポージャレベルとしては、これは高すぎなんでは?
#どっかの書籍に書いてた内容の記憶だと、16%ぐらいだったはず。
ちがったかな? どの本に書いてたか忘れた。。
なので、4つの通貨ペアを抜粋して、ポートフォリオでリスクが許容範囲内か考えてみた。
これを、ご都合主義とも言う。
まずは、前回記事で「利益テスト数率40%以上且つ、平均利益がプラス」となる通貨ペア、
「EURUSD / GBPUSD / USDCHF / USDJPY」でポートフォリオを組んでみると。
【多市場多期間検証-最適化後(ポートフォリオ対象のみ)】
対象通貨ペア:EURUSD / GBPUSD / USDCHF / USDJPY
それは、ポートフォリオ内の通貨ペア構成。
なぜかというと、全てUSDとの通貨ペアであることだけでなく、JPY以外は全てヨーロッパ圏という事。つまり、北アメリカ、アジア、ヨーロッパだけで、オセアニア圏が入っていない。
よく、地政学的リスクという話も聞くから、ヨーロッパ圏への偏重は良くない気が。
なので、前回記事での「利益テスト数率40%以上」からオセアニア圏を選ぶと、AUDUSD。
そして、ポートフォリオを組みなおして再集計。
【多市場多期間検証-最適化後(ポートフォリオ対象見直し後)】
対象通貨ペア:AUDUSD / GBPUSD / USDCHF / USDJPY
やった~
ドローダウンも減少、年率調整済みリターン/シャープレシオが向上!
ついでに、12ヶ月ウィンドウ率も向上!!
そして、年率調整済みリターンの検証結果が17.28%で、ウォークフォワード効率が最低基準である50%として年率調整済みリターンを単純計算すると。
想定年率調整済みリターン=17.28%×50%=8.64%
なかなかええんちゃうん??
これを、取らぬ狸の皮算用とも言う。
【リスクについての考察(冒頭「1.」の観点)】
後者のポートフォリオで、リスクについて考察することに。
検証結果の最大ドローダウンを2倍にたとして、約1.2万US$。
初期投資金額の24%やから、まぁまぁ許容範囲内。
#「マーケットの魔術師 システムトレーダー編」でも、大体の人が許容する
ドローダウン率はそれぐらいやし。
今度こそ完了!
微妙な結果やけど。。
【先の事を考えてみた】
次工程である「ウォークフォワード分析」実施に向けて考えてみた。
「ウォークフォワード分析」では、最適化期間(インサンプル)と、最適化期間でのベストパラメータを適用して、次の隣接期間(アウトサンプル)で評価する。
そして、アウトサンプル期間のガイドラインとしては、最適化期間の25%~35%。
つまり、25%とすると、2年間で最適化した後のアウトサンプル期間は6か月。
6か月でええんか?
ええんやな?
ほんまやな?
検証にもっと時間かかるねんぞ?
「信じる者は騙される」
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