2011/04/22

FXパフォーマンス評価時代 - 他の書籍/資料をもとに評価1



さて前回は、 アルゴリズムトレーディング入門」をもとにした評価を完了し、不安定であること以外は特に問題無い事が判ったところまで話しました。今回は、他の書籍を元にパフォーマンス評価を実施している様子を書いて見たいと思います。


すまぬ。。。


資金残高曲線の質を表す、
Kレシオ 」と、「リスク/リワード・レシオ」
のExcel計算式がずっと間違えてた。。。
#あまりにも、桁数が違うからおかしいなぁ。。って思ってたら。。


さて、気を取り直して。。

少なくとも、「アルゴリズムトレーディング入門」に基づいた評価では、堅牢だけど不安定なシステムであることがわかったけど、トップトレーダとはいえ、一人の意見にだけ頼っていいのか?というのが事の発端。

なのでセカンドオピニオンとして、以下の書籍/資料に載っているガイドラインをベースにシステムを評価してみた。

【参考書籍/資料】
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せっかく高い金払って購入した書籍、

活用せねば!!









え?活用してなかったの?
いえいえ。。。そんなことは決して。。。


【セカンドオピニオン評価観点】
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1.本当に利益を上げるシステムか? ←今回記事
  不安定と言えども、利益を挙げる結果だったが、偶然なのか必然なのか。
2.最大ドローダウン予測は? ←今回記事
  いろんな考え方があるので、それぞれシミュレーションしてみると
  どうなるのか?
3.破産確率は? ←今回記事
  読んで字のごとく。
4.安定性の比較
  「アルゴリズムトレーディング入門」での評価は割りと主観的な
  評価方法。もう少し客観的に評価してみたい。
5.期待されるリターン
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まずは、評価対象となるKレシオ と、「リワード/リスク・レシオ」を計算しなおした結果。

【評価対象基礎データ】
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売買ルール:「旧SmoothMADIシステム 」
対象通貨ペア:GBPJPY、USDJPY
対象期間:2001年~2010年(10年間)
その他:ウォークフォワード期間でのデータ
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さて、観点ごとに評価


【1.本当に利益が出るシステムか?】
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前回までの評価で、不安定ながらも気長に続ければ、利益が出る事になっているが、本当か?
という素朴な疑問。

これに答えてくれそうなのは、使える売買システム判別法」。
以前にも紹介した手法もあるけど、この書籍から2つの観点で検証。

1.ProfitFactorは偶然なのか?
  トレード回数を重ねていく毎にPFが実力に収斂していくという前提。
  で、仮説検定を用いてトレード回数に対して、偶然起こりうるPFを求め
  それ以上であれば、OKという判定方法。2.5%の危険率で計算。
  今回トレード回数は454回。PFは1.30.
  そして、この「454回」をベースに偶然起こりうるPFを計算してみると、

  偶然起こりうるPF=(トレード数+1.96×平方根(トレード数)
                ÷(トレード数-1.96×平方根(トレード数)
             =(454+1.96×平方根(454)
                ÷(454-1.96×平方根(454)
             =1.15

  つまり、今回の実測値が1.30で、偶然起こりうるPFを上回っているので、
  少なくとも、ProfitFactorは偶然じゃない!  

  よしよし。たまには素直に喜ぼう!

2.母集団の損益平均値を「信頼区間推定」
  この本では、95%信頼区間の下限値が0以上が良いシステムとのこと。
  要は、母集団の損益平均が5%の危険率で0以上と推定されるということみたい。
  これをチャート化すると。
    
  
  えーっと。。。
  目視で見ても、下限値が0近辺をふらふらと。。
  
  具体的な数値を見て見ると。
  下限値の最大値:-3
  下限値の最終値:-8




  ダメって事。


  じゃぁ、下限値の最終値が0以上と推定するには、何%の信頼区間かシミュレーションしてみると。
  91%でやっと、下限値が1に。。。
  利益が出る可能性が91%という事かな??

  すくなくとも、書籍のガイドラインに沿うとアウト。。
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ガイドライン上NGとはいえ、とりあえず評価は続行。。

【最大ドローダウン予測】
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今回の最大ドローダウン実測値は、-7,803(US$)
もともと、アルゴリズムトレーディング入門」での計算方法は、実測値の2~3倍。
2倍で計算すると、-15,606US$

1.「使える売買システム判別法」での手法
  ・過去20トレード分の標準偏差と危険率0.1%の推定を用いて、評価期間内(10年)
   の最大値を求める方法。

   計算してみると、-8,920(US$)

   実測値とあんまり変わらんなぁ。。。 過去20トレードという部分が、今回の
   システムにあってるのかどうなのか。。。正直ちょっと疑問が。

  ・推定連敗数×初期リスク(2011/4/22 17:50追記)
   勝率から計算した、推定連敗数は16連敗で、初期リスク2%、初期投資金額5万US$
   から計算する。

   16連敗×2%×5万US$=-16,000(US$)

  ・上記が厳しすぎると考えた場合の独自方式(2011/4/22 17:50削除/修正)
   負けトレード平均+負けトレード標準偏差×2の損失をベースに計算。
   → 12,194(US$)

  なんか、現実的な数字な気がする。

2.「売買システム入門 」での方法
  ・損益の月次標準偏差の4倍~5倍という方法。
   5倍で計算してみると、-6,813(US$)

   実測値より小さいんですけど。。。

  モンテカルロ法 で40トレードを1万回実施。
  今回は、これをさらに30回実施して、その最大値を求めると。
  -12,907(US$)

●総評(2011/4/22 17:50修正)
 「推定連敗数×初期リスク」と「実測最大ドローダウンの2倍」が近い値に。
 評価毎に、これらのパターンの最大値を取って見るのも手かも。
 なので今回は、一番大きい「推定連敗数×初期リスク」で、-16,000US$を予測値に。
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そして、淡々と次の観点へ。
  
【3.破産確率】
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いづれの方法も、基本的には勝率とペイオフレシオから求める事に。
今回実測の勝率は41%、ペイオフレシオは1.91。

1.「バルサラの破産確率表 」より
  16.8%~26.8%

  ちょっと危険な香りが。。。

2.「売買システム入門 」より
  シミュレーションした結果が載っていて、結論はバルサラの破産確率表に
  近づく結果に。ただ面白いのは、1トレード当りの資金に対する初期リスク(%)
  毎に表がわかれている。今回1トレード当りの初期リスクは2%なので、
  その表をベースにすると、破産確率は0%~9.2%

  じゃあ、破産確率を1%未満にするには1トレード当りに取るリスクを何%に
  しなきゃいけないかと言うと、初期リスクを資金の1%にする必要がある。

  それとは別に、勝率毎に破産確率が0%となるペイオフレシオの表も掲載
  この表をベースにすると、勝率40%で破産確率が0%となるには、
  ペイオフレシオは1.75以上であればOKとのこと。
  なので、今回実測値は1.91なので、破産確率は0%

  ちょっとホッとした。。。
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総評すると、利益が出たのは偶然じゃなく、

破産こそしないものの、

ちょっとずつ資金が減っていくかも。。。

という結果。








やっぱり微妙なシステムや。。


そして微妙なまま「FXシステムトレード初心者奮闘記」は、「パフォーマンス評価」はセカンド・オピニオンでの評価の続きをするのでした。
#裏で作りかけのMT4用EAをデモ口座で動作中。
 動かしてたおかげで、軽微なバグを2件摘出。あと机上チェックでバグ3件摘出!

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